【読売新聞】2009年12月5日14時44分
遺棄事件・平岡さん、サイトに国際交流の夢 インターネットサイトに残っていた絵はがきの画像。舞妓や高知の足摺岬などの絵はがきのやりとりをしていた。
広島県北広島町の山中で遺体で見つかった島根県立大1年、平岡都(みやこ)さん(19)(島根県浜田市)が、21か国の文通相手とやり取りした絵はがきの画像が、インターネットのサイトに残っている。
郷里の香川県坂出市と岡山県を結ぶ瀬戸大橋や舞妓(まいこ)などの絵はがきで、日本の風土や文化、自らのことを紹介していたとみられ、将来の夢も伝えていた。遺体の一部が発見されてから6日で1か月。文通していた人らは「一日も早い事件解決を」と望んでいる。
画像があるのは、ポルトガルの男性が主宰する会員制の絵はがき交換サイト「ポストクロッシング」。世界約14万人が登録しており、無作為に選ばれた会員同士がプロフィルを交わして絵はがきを郵送し合い、その画像を会員が個人ページで紹介している。
平岡さんは今年6月に登録。プロフィル欄には英語で「私は島根の大学生です。世界中の人と話をするのが好きです」と書いていた。
個人ページには5日現在で、24通の絵はがきが掲載されている。カナダ、イギリス、中国などに送った高知・足摺岬の風景や扇子、うちわの模様の絵はがきと、オランダ、米国などから届いた風景、動物写真。記録によると、平岡さんは計76通をやりとりしており、行方不明になった10月24日もこのサイトに接続していた。
平岡さんから絵はがきを受け取ったフィンランドの男性は読売新聞の取材に対し、「大学のことや暮らしぶり、将来の夢について書いていた。感じの良さそうな人だったので、事件には驚いている。犯人が早く逮捕されますように」とのメールを寄せた。
平岡さんをゼミで指導した林秀司教授(46)は「自分なりに世界とつながろうと、いろいろな手段を試したのだろう。よく『国際交流に関係することがやりたい』と話していた。意志の強い学生だった」としのんでいる。

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